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暑い季節になると涼しさを求めて水辺が恋しくなることがありませんか。
東京都内にはたくさんの池がありますが、夏に訪れるとそこには多くの水生植物があります。
その水生植物の代表格と言えるのが蓮(はす)です。夏に咲く蓮の花は、一瞬、夏の暑さを忘れさせてくれる貴重な存在です。
ところで、蓮に似た花に睡蓮(すいれん)があります。
そこで蓮と睡蓮の違いを簡単にご紹介した後に、東京の蓮の名所9つを取り上げ、それぞれの特徴などをお伝えしていきます。
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目次
蓮と睡蓮の違い
蓮と睡蓮は似てはいますが、実際には全く異なる花で、たくさんの違いがあります。蓮と睡蓮の最大の違いは花の咲く場所です。
蓮は地中の地下茎から茎を伸ばし水面に葉を出します。水面に葉を浮かべるものもあれば、水面よりも高く出る葉もあります。さらに、蓮の花はその上に咲きます。
蓮の花は水面より上に咲くのが最大の特徴です。
一方、睡蓮は地下茎から長い茎を伸ばして水面に葉や花を浮かべます。葉や花が水面よりも高く出るものはありません。
なお、元々の日本にあった睡蓮はヒツジグサ(未草)の一種類でしたが、明治期に様々な種類の外国産睡蓮が輸入をされています。
その他の蓮と睡蓮の違い
蓮(はす) | 睡蓮(すいれん) | |
分類 | ハス科ハス属 | スイレン科スイレン属 |
花期 | 7月~8月 | 5月下旬~7月中旬 |
花の色 | 白・ピンク | 品種によって異なる |
花の咲く時間 | 午前中 | 品種によって異なる(昼咲き睡蓮・夜咲き睡蓮) |
その他 | 地下茎は蓮根として食用になる |
それ以外で蓮と睡蓮の違いは、花の咲く時期と花の咲く時間でしょうか。
花の咲く時期は、蓮が夏の頃で、睡蓮はもう少し早い初夏の頃であるのが一般的です。
また、蓮は午前中だけ花を咲かせますが、睡蓮は種類によっては午後でも花を楽しむことができます。
それでは、東京の蓮の名所9か所と、それぞれの特徴をご紹介していきます。
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東京の蓮の名所1 上野恩賜公園(不忍池)
所在地 | 東京都台東区上野公園 |
不忍池の蓮の歴史は古く、江戸時代から蓮の名所として知られてきました。
第二次世界大戦のときには食料不足から不忍池は水田となり、蓮はすべて除去されてしまいましたが、戦後に復活して今は東京都内でも最大の蓮の名所になっています。
不忍池で蓮の開花が楽しめるのは、7月中旬から8月中旬頃まで。時間帯は、早朝から昼前にかけて。訪ねる時間には注意が必要です。
不忍池の蓮の見どころは何といっても景色です。
不忍池には弁天堂がありますが、見る角度によっては蓮の群生の向こうに弁天堂を見ることができます。
上野は都会の真ん中に位置しますが、この景色は江戸時代を彷彿させてくれます。
また、不忍池には蓮観察ゾーンも設置されているので、間近で蓮の花を楽しむことができます。
不忍池の蓮の種類(5種類)
大賀蓮(おおがはす)
明鏡蓮(めいきょうれん)
蜀紅蓮(しょくこうれん)
浄台蓮(じょうだいれん)
不忍池斑蓮(しのばずいけまだらはす)
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東京の蓮の名所2 水元公園
所在地 | 東京都葛飾区水元公園 |
水元公園の大きな特徴は、蓮と睡蓮の両方が楽しめること。
例年でいえば、睡蓮は5月下旬が咲き始め、蓮は7月中旬から8月中旬にかけてが開花時期になります。
水元公園の蓮は園内数か所の池で見ることができますが、ここで最も注目したい蓮が鬼蓮(おにばす)です。
鬼蓮は環境省のレッドリストに指定されていて、水元公園の鬼蓮は東京都の天然記念物に指定されています。
鬼蓮は大きなトゲが生えていることが特徴で紫色の花を咲かせます。なお、鬼蓮は園内のオニバス池で見ることができます。
※ 鬼蓮が開花するのは7月初旬頃と言われていますが開花しない年もあります。
水元公園は不忍池と並んで東京都内でも屈指の蓮の名所といえるのではないでしょうか。
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東京の蓮の名所3 小石川後楽園
所在地 | 東京都文京区後楽1丁目 |
睡蓮の見頃の時期は5月下旬から7月中旬にかけて。蓮の見頃の時期は7月中旬から8月中旬頃にかけて。運が良ければ、睡蓮と蓮を同時に楽しむことができそうです。
蓮の花を見られるのは、小石川後楽園入口の近くにある大泉水の左側にある蓮池。蓮池に行くとピンクの蓮を楽しむことができます。
※ 睡蓮の白い花は園内の奥にある内庭で見ることができます。
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東京の蓮の名所4 足立堀之内公園
所在地 | 東京都足立区堀之内2-1-1 |
足立堀之内公園で見られるのは大賀ハスで、6月下旬から7月下旬にかけてピンクの可憐な花を楽しむことができます。
※ 大賀ハスとは
大賀ハスは、1951年に千葉県の検見川で大賀一郎氏たちによって発見された約2000年前のハスの実に端を発します。大賀ハスはこのハスの実を発芽させ開花に成功したもので、その後「大賀ハス」と命名されています。
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東京の蓮の名所5 神代植物公園
所在地 | 東京都調布市深大寺元町2・5丁目、深大寺北町1・2丁目、深大寺南町4・5丁目 |
神代植物公園で蓮を楽しめるのは花蓮園。
蓮の見頃の時期は、7月中旬から8月中旬にかけてで、大賀蓮の他、原始蓮(げんしばす)・漢蓮(かんれん)・真如蓮(しんにょれん)など30種類以上の蓮を楽しむことができます。
東京の蓮の名所6 薬師池公園
所在地 | 東京都町田市野津田町3270 |
薬師池公園では四季折々の花が観賞できる公園として有名ですが、蓮が楽しめるのは7月下旬から8月上旬頃です。
薬師池公園で蓮の花が見られるのは園内の北側にあるハス田で、蓮の種類は大賀ハスです。
ハス田の中には遊歩道も設けられているので、間近でピンク色の大輪の花を咲かせる大賀ハスを眺めることができます。
東京の蓮の名所7 府中市郷土の森公園
所在地 | 東京都府中市矢崎町5-5 |
蓮が見られるのは6月下旬から8月上旬にかけて。府中市郷土の森公園の修景池では、大賀ハスなど約30種類のハスを見ることができます。
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東京の蓮の名所8 国営昭和記念公園
所在地 | (管理センター)東京都立川市緑町3173 |
国営昭和記念公園で蓮が楽しめるのは、国営昭和記念公園西立川口の近くにあるさざなみ広場です。
蓮の開花時期の7月上旬から下旬にかけて、鉢に植えられた約100種の蓮の展示が行われています。
展示される蓮は東京大学から譲り受けて管理しているもので、国営昭和記念公園では種の保存活動をしています。
国営昭和記念公園の蓮は鉢植えなのでより身近に眺めることができます。また種類も多く希少種を見ることもできます。
さらに、国営昭和記念公園そのものは広大な敷地ですが、ハスの展示はJR西立川駅のすぐ近くの場所で行われます。
たくさんの種類の蓮の花を、とても簡単に見ることができるのが国営昭和記念公園の特長です。
なお、国営昭和記念公園では園内の北側にある「こもれびの里」でも蓮の花を楽しむことができます。
東京の蓮の名所9 東京大学ハス見本園
所在地 | 東京都西東京市緑町1-1-1 |
そのため通年で入場できるわけではなく、蓮の開花期のみ見学ができるようになっています。
もっとも研究施設だけに200種類以上の蓮が育成されています。蓮の愛好家にとっては見逃すことができないスポットと言えそうです。
まとめ
この記事では東京の蓮の名所9つを取り上げ、それぞれの特徴などを簡単にご紹介してきました。
蓮の花が咲く時期は例年でいえば7月から8月にかけて。1年の中でも暑い季節になります。もっとも水生植物である蓮の花が咲くのは池などの水面の上です。
夏の暑い季節でも、水面と水面の上に咲く美しい蓮の花を眺めていると、その暑さをしばし忘れさせてくれるかもしれないですね。
この夏は、ぜひ、東京の蓮の名所を訪ねてみてはいかがでしょうか。
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