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善福寺川は善福寺池を水源として、神田川に合流するまでの10.5㎞、蛇行しながら流れる一級河川です。
その善福寺川の下流域にあるのが、都立善福寺川緑地と都立和田堀公園で何れも紅葉を楽しめる場所として知られています。
善福寺川緑地と和田堀公園は隣接しているので、紅葉の名所として一緒に紹介されていることが多いようです。
ただ実際に歩いてみると、それぞれに見どころがたくさんあったので、善福寺川緑地と和田堀公園を分けてお伝えすることにしました。
この記事では2つの緑地の内、善福寺川緑地の紅葉の特徴やおすすめの場所などを、私が歩いた時の様子に基づいてお伝えします。
※ 和田堀公園の紅葉は別にお伝えしています。この記事の一番下にリンクを貼っていますので、お時間のある方は合わせてお読みになってください。
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目次
善福寺川緑地の場所
善福寺川緑地は、善福寺川に沿って造られています。方向的には、水源の善福寺池に近い善福寺川緑地は西側、下流にある和田堀公園は東側、川の流れに沿って蛇行しながら東西に細長く造られています。
なお、善福寺川緑地の西端は神通橋(水源から4.6 km)、東端は白山前橋(水源から6.9 km)で、白山前橋より東側は和田堀公園になります。
善福寺川緑地と和田堀公園は合わせて4.2㎞、そのうち西側の2.3㎞が善福寺川緑地です。
善福寺川緑地の所在地・アクセス
所在地 | 東京都杉並区成田東2・3・4丁目、成田西1・3・4四丁目、荻窪1丁目 |
アクセス 善福寺川緑地西端(神通橋) | JR・東京メトロ「荻窪駅」より徒歩20分 |
アクセス 善福寺川緑地中央部(天王橋) | 東京メトロ「南阿佐ヶ谷駅」より徒歩10分 |
アクセス 善福寺川緑地東端(白山前橋) | 京王井の頭線「西永福駅」より徒歩15分 |
善福寺川緑地の紅葉の特徴
善福寺川緑地には、ケヤキ・トウカエデ・イチョウ・メタセコイア・ラクウショウ・サクラなど、晩秋に色づく樹木が数多く植えられています。善福寺川緑地では、紅葉する樹木があちこちに植えられているので歩きながら眺めることができます。
善福寺川緑地の紅葉の特徴としては、お伝えしたように様々な種類の樹木があること、紅葉する樹木でもっとも人気のあるモミジはそれほど多くないこと。
そして、一つの種類の樹木がまとめて植えられている場所が複数個所あるなどがあげられます。
そこで善福寺川緑地の上流から順番に、一つの種類の樹木がまとめて植えられている場所をいくつかご紹介します。
善福寺川緑地でまとまった紅葉が見られる場所
善福寺川緑地の西田橋付近
善福寺川緑地西端の神通橋から約300m下流に歩いたところに「西田橋」があります。
西田橋の近くにはセンター広場があり、30本~40本のトウカエデがあります。
また、本数は少ないながらもケヤキやモミジなども植えられています。
トウカエデはムクロジ科カエデ属の落葉高木です。葉がカエルの手のような形をしていることと、幹がささくれ立っていることが大きな特徴です。
品種によって紅葉するものもあれば、黄葉するものもあります。
善福寺川緑地のせきれい橋付近
西田橋から約200m下流に向かうと「せきれい橋」があります。せきれい橋付近には、約15本のモミジバスズカケと、数本のイチョウがあります。
モミジバスズカケはスズカケノキ科スズカケノキ属の落葉高木で、スズカケノキとアメリカスズカケノキの交配種です。
また、スズカケノキ・アメリカスズカケノキ・モミジバスズカケを総称してプラタナスと呼ぶこともあります。
幹がまだらになることと、葉の形がモミジに似ていることが特徴的で、晩秋になると葉が黄葉し次に褐色になり落葉します。
善福寺川緑地の矢倉橋付近
せきれい橋から約200m下流に向かうと「矢倉橋」があります。
矢倉橋付近には、30本~40本の大きく育ったメタセコイアがあります。
メタセコイアは色だけでなく樹形も特徴的なので、近くからだけでなく遠くから眺めるのもおすすめです。
メタセコイアはヒノキ科メタセコイア属の落葉高木で、アケボノスギと呼ばれることもあります。
また、化石で発見されるほど昔からあったため「生きた化石」と言われることもあります。
樹形が整っていることや、晩秋になるとオレンジ色・レンガ色に色づくことが特徴的です。
善福寺川緑地の天王橋付近
矢倉橋から約250m下流に向かうと「天王橋」があります。
天王橋付近には、約20本のラクウショウがあります。
メタセコイアやラクウショウは水辺を好む樹木で、似ている部分もありますが、色づき具合や樹形が異なります。
矢倉橋付近のメタセコイアと、天王橋付近のラクウショウを見比べるのも楽しいかもしれません。
ラクウショウはヒノキ科ヌマスギ属の落葉高木で、ヌマスギと呼ばれることもあります。
ラクウショウは呼吸をするために、根の一部が地表から上に伸びる気根(呼吸根)を作ることや、メタセコイアと比べると樹形が整いにくいことが特徴としてあげられます。
ラクウショウの葉は晩秋になると赤褐色になります。
善福寺川緑地の相生橋付近
天王橋から約200m下流に向かうと「相生橋」があります。相生橋付近には、間隔をあけて約30本のイチョウがあります。
イチョウの見頃の終盤になると、樹木も地面も黄金色になります。
ここのイチョウ並木は長くはありませんが、密集していて見ごたえがあります。
善福寺川緑地の尾崎橋付近
相生橋から約200m下流に向かうと「尾崎橋」があります。尾崎橋は善福寺川緑地の中間あたりに架かる橋で、付近には数本の大きなユリノキがあります。
ユリノキはモクレン科ユリノキ属の落葉高木で、花の形がユリの花に似ていることが名前の由来になっています。
ユリノキは幹が網目模様になっていることや、葉がプラタナスと同様に大きなことが特徴です。
ユリノキの葉は晩秋になると黄色く色づきます。
善福寺川緑地隣接の杉並区立杉並児童交通公園
相生橋から約400m下流に向かうと「杉並児童交通公園」があります。杉並児童交通公園は善福寺川緑地ではありませんが、善福寺川緑地から入れるようになっています。
この公園には約30本のケヤキがあります。
善福寺川緑地の成園橋~白山前橋
杉並区立杉並児童交通公園から約300m下流に向かうと「成園橋」、その下流に善福寺川緑地東端の「白山前橋」があります。
2つの橋の間には、子供の広場やヒコーキ広場があります。
子供の広場の通路沿い約70mでは、11本のイチョウが並木道を作っています。
また、ヒコーキ広場には数本の大きなユリノキがあります。
まとめ
この記事では、善福寺川緑地と和田堀公園のうち、善福寺川緑地の紅葉についてお伝えしました。善福寺川緑地は、多くの種類の紅葉する樹木があちこちに植えられていること。
そして、一種類の樹木がまとめて植えられている場所があることが大きな特徴です。
善福寺川緑地と和田堀公園は同じ都立の公園で隣接しているとはいっても、趣きは少し異なります。
時間に余裕があり、歩くのが苦にならない方は、合わせて散策するのがおすすめです。
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